妊娠中の煙草による母体や胎児への影響

妊娠中に煙草を吸うことは赤ちゃんにとって良くない影響があることは広く知られています。しかし、どんな影響があるか具体的に知らない人は多いのではないでしょうか。

そこで、今回は煙草が母体や赤ちゃんにどのような影響を与えるのかをいうことを紹介していきます。

煙草の成分について

煙草には4000種類以上の化学物質が含まれ、その内200種以上が有害物質と言われています。また、発がん物質も50種以上含まれ、妊娠中でなくとも人体にとって望ましくない成分を多く含むと言えます。

主な有害物質としては、殺虫剤などの成分としても使われるニコチンやシアン化水素、毒薬の一つであるヒ素、イタイイタイ病の原因物質となったカドミウム、防腐剤の一つであるホルムアルデヒド、発がん物質であるタールやベンゼン、ニッケルなどが挙げられます。煙草には有害物質や発がん物質の他に依存性も指摘されています。

煙草の中に含まれるニコチンによって強い身体的依存と心理的依存を生み出します。例えば、体の中のニコチン濃度が下がることでイライラしたり寝付けなくなったりする症状が出たり、食後の一服など習慣化することで、その習慣がないと落ち着かなくなったりします。

こうして煙草は長期的に吸い続けられることとなり、「妊娠したから止めよう」と思ってもなかなか禁煙に成功しないことが多いのです。

煙草の害について

煙草は、母体やお腹の赤ちゃんにとって非常に大きな悪影響を及ぼします。

喫煙によって、体内にはニコチンやタールなどの有害物質が吸収され、血管を収縮させます。これによって妊婦さんの血流が悪くなるとともに、酸素が十分に胎児に運ばれないという可能性が出てきます。

そして、子宮などの血液循環が悪くなり、胎盤の機能が低下して、流産や早産の危険性を高めます。

母体への影響

喫煙者の子宮がんの死亡率は非喫煙者に比べて約1.6倍と言われ、喫煙によって子宮がんの発症率がかなり高まることが知られています。また、血流が悪くなることにより肌の状態を悪化させる原因となります。

妊娠中は免疫力が下がっているので、シミやそばかすなどが出来やすくなりますし、喫煙は口臭の原因となり、歯槽膿漏を引き起こすことがあります。

胎児への影響

妊娠中の喫煙による胎児への影響の中で最も大きなものが、新生児の低体重と子宮内胎児発育遅延や胎児毒性です。低体重とは、2500g未満で産まれる赤ちゃんのことを指し、母体の中で成長するべき体の機能が未熟なため合併症や感染症にかかりやすいと言われています。

また、低体温症や低血糖などの発症率も高くなり、抵抗力が弱くなるため黄疸症状が強く表れる原因となります。受動喫煙の場合にも同じように胎児に影響があると言われていますので注意しましょう。

産まれた後の赤ちゃんへの影響

妊娠中に喫煙を続けたことにより、おなかの中の赤ちゃんだけでなく、産まれてからの成長過程の中でも影響を及ぼす可能性があります。

一部の研究によると、妊娠中に喫煙していたお母さんから産まれた子供は、他と比べて身長や学力が低くなる傾向があることや、ADHD(多動性障害)が起きやすく、言語発達、認識力などが低下する傾向があることが発表されています。

これは、妊娠期間中の喫煙により、母体の血流が減って赤ちゃんが低酸素状態になり、体の様々な器官や脳の発達、発育が妨げられてしまうためと考えられています。

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